自由電子レーザー（FEL（KU-FEL））

自由電子レーザーは、真空中で光速近くまで加速された電子ビームが放出する光を利用したもので、一般に、連続的に波長可変で高強度の単色光が得られる特長があります。
エネルギー理工学研究所では、研究室レベルの小型・高性能な装置を目指し、電子ビーム発生に熱陰極型高周波電子銃と呼ばれる電子源を利用しています。
この方式の課題であった動作の不安定性を世界で初めて電子銃へ投入する高周波電力を精緻に制御することにより克服し、2008年に波長12.4 μmでレーザー発振に成功しました。
2020年1月現在、3.4～26 μmの中赤外領域で波長可変かつ強力なレーザー光を共同研究等に提供しています。
本装置で発生可能な中赤外域には、多くの分子の振動励起レベルが存在しているため、中赤外領域は分子の指紋領域とも呼ばれています。
分子の振動励起レベルにレーザー波長を調整し、選択的な励起を行う実験を実施可能であり、自由電子レーザと同期のとれたナノ秒・ピコ秒Nd:YAGレーザーと組み合わせたポンププローブ実験も実施可能です。
また、自由電子レーザー発生用電子加速器を応用した電子線照射(最大エネルギー40 MeV)や高エネルギー(2～40 MeV)電子1個が当たった際の結晶材料からの発光を調べる実験等も実施可能な設備となっています。

設置場所

57 北2号棟

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※申し込み方法の詳細は本機器HPでご確認ください。
http://www.iae.kyoto-u.ac.jp/zero_emission/summary/application.html

お問い合わせ

エネルギー理工学研究所　エネルギー生成　量子放射エネルギー（担当：全）

TEL: 0774-38-3424
MAIL: zen＊iae.kyoto-u.ac.jp
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